おかげさまで、応募総数1,519点もの作品が集まりました。
ご応募いただいた作品は、審査員による厳正なる審査の下、各賞を選考いたしました。
たくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。
沓名 駿
いつもいっしょにいるだいすきないもうとのおたんじょうびおいわいをしました。
みんなでたべたケーキはとてもおいしかった。
誕生日にみんなでケーキを囲んでお祝いですね。うれしい!楽しい!という素直な気持ちが画面いっぱいに表現されており、こちらまでにぎやかさが伝わってくるようです。
3人の表情がとてもいいですね。形や線がポーズをうまくとらえており、画面も堂々としていています。また絵具、クレヨンなど画材を組み合わせて絵に深みが出せました。
強さと朗らかさがありとても上手に描けています。
髙松 ゆり
長生きしてほしくて、わたしといっしょにかきました。
ペットへの愛情がよく伝わってきます。自分と同じ大きさで描かれており、さながら兄弟やお友達のようです。いつも仲良く遊んでいるのでしょうね。
頭にポンと手をのせてお互い前を向いていますが、見つめ合っているかのような絆を感じます。愛犬へのストレートな気持ちを絵に乗せることができました。
犬のじっとした表現もよく、とても好感のもてる絵です。
二村 旬太朗
ぼくはこんちゅうがだいすきです。学校で友達といっしょに見つけた虫や
家族と山へ行ってつかまえた虫などたくさんかっています。
お世話をするときには、1ぴきずつそっと手にのせて健康観察をします。
つのやあごがかたい虫、ぼくの指にしがみつくかわいい虫、
せなかのもようがきれいな虫、みんなぼくのたからものです。
夏休みの風景でしょうか。昆虫が好きな気持ちがよく伝わります。
羽を開いたカブトムシからは熱心に観察していることがわかります。
また自分自身の画面の入れ方は工夫されてとても面白いですね。好きな世界を大事にしている様子が表せています。茶色の木と緑色の葉に昆虫の色を揃えたことで画面が大きく3色になり見やすくなりました。その分自分の表情がいきいきと飛び込んできます。
迫田 拓眞
ぼくのたからものはかぞくです。
5人かぞくで、みんなであそんでいるときがだいすきです。
家族の楽しい時間が描かれています。電車ごっこの順番からはお父さんとお母さんに囲まれて仲良し家族、仲良し兄弟の様子が伝わります。
またロープは家族みんなの絆を表していますね。
太陽はとても大きく輝き、家族の温かさを象徴しているようです。
飯田 壮輝
幼児用の自転車からピカピカの大きな自転車へ。
電気は3つもついていて、カギつき、ギアつきで僕の自慢の自転車です。
僕を大人気分にしてくれる宝物。
新品の自転車を買ってもらったうれしさが画面全体から伝わってきます。
タフでかっこいい愛車を表現するため細かいところまで熱心に描き込んであります。
男の子の乗り物が好きだという情熱を感じます。今後も大切に安全に乗ってくださいね。
家本 涼汰
ひいおばあちゃんに100さいいじょう生きてほしいという
かぞくの気もちを作品にしました。
それぞれが表情豊かに描かれ、はっきりした絵具の線が画面にリズムを与えています。
青空を背に家族みんなを大きく配置することで、家族の明るさを表現できました。
また顔の描写からはきっと似ているのだろうと感じる微笑ましい作品です。
すべての作品から大切な宝物への愛情が伝わってきました。
どれも感性豊かに表現されており、出品者みんなに賞を贈りたいという
のが正直な感想です。
さて内容として多かったのはやはり家族のこと、そして家族で一緒に過
ごす時間を描いた作品でした。家族への感謝の気持ちがあふれていて、
画用紙いっぱいに笑顔の花がたくさん咲いていました。ご家庭の雰囲気
がとてもよく伝わってきます。
また生き物への関心の高さも特徴的です。ペットから昆虫まで、家族同
様に愛情を注ぐ様子がとてもいきいきと描かれていました。表情や特徴
をうまくとらえていて、気持ちが通じ合っている様がよくわかりました。
そしてプレゼントや興味関心にかかわるものでは感謝の気持ちや強い
こだわりを感じました。
物であっても命を吹き込むように描かれた作品からは、自分にとって無
くてはならないものなんだという強い気持ち、深い愛情が込められていました。
今回みなさんの作品には素直な気持ちが画面いっぱいにあふれていて、あらためて絵を描くことのすばらしさを
感じました。伝える力としては言葉以上に大きなものがあると実感しています。
細かく丁寧に描けている人、線がいきいきして躍動感がある人。表現方法は様々ですが、どんな描き方が正しい
というものは決してありません。
自分の大切な気持ちを絵に込めることが出来たら大成功です。
今回の作品展示を是非ご覧いただき、多くのみなさんで気持ちを共有したいと思います。
ありがとうございました。
安城学園高等学校 芸術科教諭 杉浦 均